ショートショート– category –
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死者を頼る
◆800文字 この町の桜の下に、死者の大切なものを埋めると死者を蘇らすことができる。そんな与太話にすら縋ってしまうほど、僕は追い詰められていた。深夜二時の裏山は、... -
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朝の涙
◆400文字 田舎のおばあの家は、少し寒い。 大きな木造の家は、隙間風がどこからともなく入ってくる。 朝早く目が覚めてしまったので、雑草が生い茂る庭に出てみた... -
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推し活
◆800文字 「うちの婆さん、最近推し活っていうのを始めたらしい」 「は? 終活の間違いじゃないの?」 ママが作りすぎた料理を持っていっただけなのに、まさかじいち... -
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最後の結婚式
◆400文字 これが、最後の結婚式。 私はバージンロードを一歩一歩、噛みしめるように歩いていく。 この道を歩くのは初めてじゃない。正直に言うと三度目だ。 それで... -
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そうめん彼氏
◆400字 私の彼氏は、そうめんみたいな人だ。 色白の肌に細長い体つき、おまけに周りに流されやすい。彼の流されやすい性格もあって、いつも私に合わせてくれる優し...
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